-はじめに
最近は朝晩ともにかなり寒くなり、コートやマフラーが手放せなくなってきました。今回はそんな時期にぴったりなピラティスとヨガの違いについて見ていきます。
◼︎ピラティスとヨガの基本概要
(1)ピラティスとは?その歴史と特徴
ピラティスは、ドイツ人のジョセフ・ピラティス氏が20世紀初頭に考案したエクササイズ法です。第一次世界大戦中にドイツの従軍看護師として負傷兵のリハビリを行っていた際に、ピラティスメソッドを開発しました。ピラティスの特徴としては、体幹の強化や姿勢の改善を重視し、心と身体のバランスを整えられる効果があるとされている点です。
(2)ヨガとは?古代から続く哲学と運動
ヨガの歴史の始まりはインドの哲学者であるパタンジャリが紀元後4~5世紀頃に編纂した「ヨーガ・スートラ」です。この経典では、ヨガを「心の作用を止滅すること」というフィロソフィーに基づいて、八支則という実践的な方法を紹介しています。ヨガの特徴としては、呼吸と瞑想を基本とし、心と身体を調和させるエクササイズであり、ヨガは静と動が明確に分けられており、ポーズを取ったあとは身体の動きを止めることが特徴であると言われています。
(3)共通点と違いの簡単なまとめ
共通点・呼吸を意識しながら身体を動かす
・心と身体のバランスを整える
・新陳代謝が向上する
違い
ピラティスとヨガの大きな違いは、ピラティスはインナーマッスルや体幹を鍛えて、身体を健康的に鍛えることが目的に対して、ヨガは呼吸法や瞑想で心と身体を結び付け、心身を安定した状態にすることを目的としています
◼︎具体的な違いを徹底比較
(1)目的の違い:体の強化 vs. 心身の調和
ピラティスは姿勢や身体機能の改善、インナーマッスルや体幹の強化を目的とし、ヨガは心身調和であったり、精神的なリラックス効果を目的としています。
(2)呼吸法の違い:胸式呼吸と腹式呼吸
ピラティスは胸式呼吸を用いています。胸式呼吸とは肋骨や背面を横に広げるように鼻から息を吸い、口から息を吐く呼吸法です。交感神経を優位にしてエクササイズの効率をアップさせたり、血流促進や体幹を強化する効果が得られると言われています。反対にヨガは腹式呼吸を用いています。腹式呼吸とは吐く息を意識して口から空気をすべて出し切ったあと、鼻から息を吸ってお腹を膨らませる呼吸法です。リラックスやストレス解消の効果が期待できます。
(3)動きの特徴:ダイナミック vs. 静的なポーズ
ピラティスでは常に身体が流れるように動いており、筋肉や関節の可動域よりも、動きの質を重視します。ヨガでは静止姿勢を随所に使い、可動域を広げるために、可能な限り大きく動かすことを重視しています。
(4)道具や環境の違い:マットだけ?それとも専用機器?
ピラティスは厚みがありクッション性の高いピラティスマットを使用するのに対し、ヨガは薄く滑り止めが付いたヨガ専用マットを使用します。また、ピラティスでは、マットピラティスとマシンピラティスがあり、個人でマシンを用意するのは難しいため、あらかじめ用意されているスタジオやジムの利用がおすすめとされています。
◼︎ 初心者が選ぶべきはどちら?
(1)自分に合う運動を見つけるためのポイント
自分に合う運動を見つけるためには自分のライフスタイルや嗜好に合った運動を選び、自分の体力やレベルを把握することがポイントです。また、ヨガは初心者の方が始める運動として薦められている運動の一つです。ゆったりと体を動かすことで運動になるヨガは、自宅ではじめやすいスポーツです。自宅でレッスン動画を見ながら、自分のやりやすい方法で取り組めます。
(2)ピラティスが向いている人の特徴
姿勢を改善したい方や、インナーマッスルを鍛え、ボディメイクをしたい方におすすめです。また、女性らしいしなやかな身体になりたい方や、肩こり、腰痛などの不調をケアしたい方にもおすすめです。
(3)ヨガが向いている人の特徴
身体の調子や心の調子を整えたい方や、筋力をつけて体にメリハリをつけたい方におすすめです。また、猫背などの姿勢による肩こりなどに困っていたり、骨盤の歪みでスタイルが悪くなっていると感じる方にもおすすめです。
◼︎ピラティスとヨガのどちらも取り入れるメリット
(1)バランスよく身体を鍛える方法
ピラティスで体幹が鍛えられることで、ヨガのポーズが安定し、ポーズの効果が深まり、バランス良く身体を鍛えることができます。
(2)ストレス解消と柔軟性向上を同時に得るコツ
・ストレス解消ピラティスでは、ゆったりとした動きと深い呼吸に集中することで、心と身体のリラックスが促されます。また、ヨガはポーズをとりながら、普段浅くなりがちな呼吸を整えていきます。 全身を使うので、普段動かさない筋肉も動かされて血行が促進されることによりストレス解消に繋がります。
・柔軟性向上
ピラティスでは筋肉の深層部分を鍛えることによって、体の柔軟性を向上させることができるとされていて、ヨガには筋トレの要素とストレッチの要素があるためストレッチ系のポーズで数呼吸キープすることで筋肉の柔軟性を高めます。
(3)自宅で手軽に始められる方法とおすすめリソース
ピラティスやヨガは自宅でも簡単に行うことができます。自宅で始める方法として、動画投稿サイトの動画を利用したり、オンラインレッスンを受講することで自宅でも簡単にピラティスを行うことができます。自宅でピラティスを始める場合、安全と効率を考慮して、正しいフォームと呼吸法を身につける必要があります。